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解答
(1) が上整的とすると,
のモニックな最小多項式が存在して,
が成り立つ.とする.
このとき,は個の元によって生成される.
実際,とすると,
任意の整数に対して,と表せて,
この右辺のの最高次数はである.
したがって,この関係式を繰り返し用いることにより,
をの一次結合として表すことができる.
したがって,は有限生成な-加群である.
逆に,が有限生成な-加群とし,その生成元をとする.
ここでである.とする.このときより,
あるの元の組が存在してが成り立つ.
ここでとすればで,,
さらにはモニック多項式である.したがっては上整的である.
(2) に対してを示せば良い.
のモニックな最小多項式をそれぞれとし,
,とする.このとき,
はによって張られる有限生成な-加群であり,
はによって張られる有限生成な-加群である.
したがって,は()なる元全体によって
張られる有限生成な-加群である.
以上より,はの-部分加群であるので,
は有限生成で,(1)よりは上整的.
同様に,はの-部分加群であるので,
は有限生成で,(1)よりは上整的.
よってなのでは環である.
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