2007年7月2日月曜日

07/07/02の解答

問題はここ

解答

(1) 上整的とすると,
のモニックな最小多項式が存在して,
が成り立つ.とする.
このとき,個の元によって生成される.
実際,とすると,
任意の整数に対して,と表せて,
この右辺のの最高次数はである.
したがって,この関係式を繰り返し用いることにより,
の一次結合として表すことができる.
したがって,は有限生成な-加群である.

逆に,が有限生成な-加群とし,その生成元をとする.
ここでである.とする.このときより,
あるの元の組が存在してが成り立つ.
ここでとすればで,
さらにはモニック多項式である.したがって上整的である.

(2) に対してを示せば良い.
のモニックな最小多項式をそれぞれとし,
とする.このとき,
によって張られる有限生成な-加群であり,
によって張られる有限生成な-加群である.
したがって,)なる元全体によって
張られる有限生成な-加群である.
以上より,-部分加群であるので,
は有限生成で,(1)より上整的.
同様に,-部分加群であるので,
は有限生成で,(1)より上整的.
よってなのでは環である.

整閉包は環をなすことの証明

問題 を整域とする.
の商体とし,の拡大体とする.
上整的であるとは,
に対してあるモニック多項式
が存在して,が成り立つことをいう.
このとき次を示せ.

(1) 上整的であることと,
が有限生成な-加群であることは同値である.

(2) 上整的なの元全体は環をなす.

なお,このにおけるの整閉包という.

2007年7月1日日曜日

07/04/24の解答

問題はここ

解答 
単射 が存在すると仮定する.

とし, とする.ここで であり, である.
と仮定すると, の定義よりとなり矛盾.
と仮定すると,ある の部分集合 が存在して, かつ が成り立つ.
から となるので, の単射性より となる.
よって, から を得るが,これは に矛盾.

これは であり, であることに矛盾する.
したがって から への単射は存在しない.■

2007年6月30日土曜日

LaTeX for Blogger で投稿を楽に

ブログで数式が簡単に表示できる方法はないだろうかと探していたら
Firefox + Greasemonkey + LaTeX for Blogger で実現できることが分かりました。

Firefox
http://www.mozilla-japan.org/products/firefox/

Greasemonkey
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/748

LaTeX for Blogger
http://userscripts.org/scripts/show/7966


今までは比較的簡単な数式ならば記号を工夫して表していました。

例:
cosh x = ((e^x) + e^(-x))/2

しかし、これは読む人には分かりにくいという欠点があります。
さらに、複雑な数式を表すとなると、理解するのが億劫になってしまいます。
そこで、LaTexで数式を書き、画像変換し、貼り付けるという操作が必要になります。
しかし、こんな過程は書き手にとっては苦痛でしかないです。

そこで Firefox + Greasemonkey + LaTeX for Blogger です。
次の例のように簡単に画像で表すことが出来ます。
(下の全角の$は実際は半角の$である必要があります)

例:
1、Bloggerの投稿フォームにいく
2、$$ \cosh x = \frac{e^x + e^{-x}}{2} $$ と打つ
3、LATEXというボタンをクリックする
4、前の文字列がに置き換えられる。

この方法では、全部LaTeXで打ってから画像に変換したものよりも見栄えは劣りますが、
手軽さを考えれば、多少の見栄えの悪さは目をつぶることが出来ると思います。

例:
1、LaTeX → 画像 の場合

2、Greasemonkey + LaTeX for Blogger の場合

無理数αに対して,次の不等式は無限個の有理数解p/qを持つ.



これで数式を打つのが楽になったので、更新が復活するかもしれません。